引っ越し準備と絵本

なんでもかんでも詰め込んでいかず、
この際しばらく使ってないものなどは潔く捨て、
埃をかぶったものを拭いて段ボールに詰めていく。
殻を脱ぎ捨てるかのようで気持ちがいい。
 
今日は本棚の中の本を詰めていった。
7箱になった。
詰めていくときについ絵本に目が行く。
 
私の好きな絵本、
『ちいさいおうち』と『100万回しんだねこ』
 
 
1/2の日記に書いた夢のおうちは、
このちいさいおうちが原風景になっているのだろう。
バージニア・リー・バートンという人の作品だ。
 
 
ところが、今日ちいさいおうちを開いてみてびっくりした。
いままで何十回と読んだ絵本なのに、
今日初めて気づいたことがあった。
ちいさいおうちに表情があったのだ。
 
お家の窓やタタキが、楽しい季節には笑顔のパーツになっていて、
街の喧噪に紛れてしまった悲しさには、そのパーツは悲しみの表情を浮かべていたのだ。
 
何で今まで気づかなかったのか?
おうちの気持ちは痛いほどわかっていたのに、
おうちの表情まで目に入っていなかったのだ。
 
 
おうちの表情を見て泣けた。
街で悲しそうだったおうちが、
田舎に帰ると明るい笑顔も還ってきた。
 
 
涙が出た。
 
おうちは花が咲く丘にいてこそおうちなのだ。
 
 
 
 
100万回しんだねこの話は後日。